禁書CP3

□雨の中の笑み
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「・・・はぁ。」


知らず知らず、当麻はため息をつく。
少しでも良いから彼と仲良くなりたいと思っては駄目なのだろうか?
少しでも、ほんの少しでも良いから、あの笑みがこちらへと向けられてほしいと、思っては・・・。
駄目なのだろうか?


「駄目、なんだろうな・・・。」


ステイルにとって、当麻は恋敵なのだ。
最愛の人を、自分の救えなかった最愛の人を、いとも簡単に救ってしまったから。
自分はまったく、その事を覚えていないのに。


「あ・・・。」


気付いたら、全ての皿を洗い終えていた。
手を拭き、当麻はインデックス達へと視線を再び向ける。
まだ、チェスは続いているようだ。


「ステイルー、インデックスー、俺、買い物に行ってくるわ。」


当麻は財布を持って、2人にそう声をかけながら玄関に向かった。


「分かったー!」


インデックスの元気な声が背後から聞こえてきた。
ステイルの声は聞こえない。
元気なインデックスを見て、また、あの、穏やかな笑みを・・・。
当麻はその考えを振り払うかのように急いで玄関から出た。
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