禁書CP3
□Magic of holy night
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「・・・だな。俺はステイルの事が好きだけど、あいつを泣かせないって決めたからな。無茶はしねーよ。」
優しい心の持ち主であるインデックス。
彼女を泣かせないために。
「そして、お前のためにも無茶しねーよ。」
当麻は満面の笑みで伝えた。
愛しい彼のために。
「せいぜい頑張る事だね!」
残念ながら、ステイルは頬を赤く染めてそっぽを向いてしまったが。
「同じ理由だぜ。俺がお前に無茶してほしくない理由。」
「僕が君のものだからかい?」
言い返されてしまった。
「・・・ああ!」
しかし、当麻は思わず嬉しそうに頷いてしまった。
「・・・君、さっきの言葉が皮肉だって気付いているのかい?」
案の定、ステイルにため息をつかれてしまう。
「でもさ、ステイルがそういう事、言ってくれるのって少ねーからさ。」
「っ!?」
改めて自分の言った言葉がどんなものだったか気付いたのだろう。
ステイルの顔が一気に赤くなり、声を荒げた。
「う、うるさい!さっきのは口が滑っただけだ!」
「ってことは本心では!」
「うるさい!さっさと魔術師を探すぞ!」
そう言って、ステイルはさっさと道を歩いて行ってしまった。
「あ、おい!待てよ!」
当麻は慌ててステイルの背中を追うのだった。