禁書CP3

□一番を一番に
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「遅い・・・。」


会って第一声はこんな不機嫌な言葉だった。


「う・・・ごめんなさい。」


今日も今日とて、不幸な目に遭い、遅れてしまった当麻なので、謝るしかない。


「でも、待っててくれて、ありがとな!」


しかし、それが嬉しくて、ステイルに満面の笑みを当麻は贈った。


「君はここまで数十分だろうが、僕はわざわざイギリスからここまで来たんだからね。君はそこをよく理解しているのかい?」


だが、不機嫌で呆れた声をステイルに聞かされて、当麻は落ち込む。


「たとえ、日本での任務のついでだとしても、俺とデートしてくれる事は感謝で嬉しいので、遅れてすみませんでした。」

「・・・本当についでだよ。」


なぜかステイルは念を押すようにそう言った。


「ん?お、おう。」


訳分からず当麻は頷く。


「あ、でも、任務って事は滞在期間とかって決まってんのか?だったら、わざわざ俺のために任務を早めに・・・。」

「それ以上言うと、燃やすよ?」

「すみませんでした。」


懐から取り出されたステイルのルーンに、当麻は即座に頭を下げる。


「・・・へへっ。」

「何だい?気持ち悪い笑い声を出して。」

「気持ち悪いって、ひでぇ!」


思わず大声を上げて、当麻はショックを受ける。


「で、急にどうしたんだい?」


しかも、軽くあしらわれてしまった。


「・・・いや、ただ、やっぱりステイルの事、好きだなーって。」


当麻は再び、幸せそうに笑い、そう紡いだ。


「・・・うるさい。」


それに対して、ステイルは顔を赤くして、照れ隠しのように言う。


「ステイルの事、大好きだぜ!」

「・・・僕もだよ!」


当麻は幸せそうに笑いながら、ステイルは顔を赤くしながら、歩きだした。
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