禁書CP3
□Driving
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「じゃん!」
デートの待ち合わせ直後。
やってきた浜面は挨拶もそこそこにそう言って、とあるカードを見せてきた。
「これで、合法的に運転ができるぜ。」
それは普通車の運転免許証だった。
浜面と出会ってけっこう経った気がする。
あれから、もう浜面は免許の取れる年になったということだ。
「でも、はまづら・・・。」
しかし、滝壺はちょっと呆れてしまう。
「免許を取るより前に、やらなきゃ、行けない事が、あると思う。進学の、勉強とか。」
「うっ・・・。」
事実を言われて、何も言えないのか、浜面は言葉を詰まらす。
「で、でもよ、行きたかったんだから、仕方がねぇだろ・・・。」
その言葉に、滝壺は首を傾げる。
「お前と、ドライブとか。」
ちょっと顔を赤らめて言う浜面に、滝壺まで顔を赤らめる。
「じゃあ、行きたい。はまづらと、ドライブ。」
そう滝壺が言うと、目に見えて浜面の顔が輝いた。
「おうっ!」
満面の笑みで頷いてくれた彼に、滝壺も嬉しそうに笑った。