禁書CP3

□他人から恋人に
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1、一目惚れって信じますか?


記憶の奥底で赤が散っていた。
消えたはずの記憶。
なのに、チラチラと赤が舞う光景が記憶に残っていた。

「・・・なんなんだ?この記憶?」

当麻は首を傾げながら、その赤の正体を探ろうと、目を瞑る。
しかし、どんなに集中しようとも、赤の正体は分からなかった。

「んー。」

当麻は諦め、ぼんやりと赤を思い出すだけにした。
チラチラと綺麗に舞う赤。
不意に感情が浮かび上がる。
恐怖、怒り、そして・・・・・・・恋しい。

「・・・会いたいな。」

呟いた言葉は当麻自身さえ気付かないほど無意識に呟かれた。




記憶のない一目惚れって信じますか?
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