N O V E L

□盗まれた愛の証〜青年編〜
1ページ/13ページ

フランスでは革命後、貴族狩りが多発し革命孤児と呼ばれた貴族の生き残りが生まれた…
彼らは周りから冷たい目で見られて生きて行くしか無かった…レオいやセルジオとマリアも…

「なんなんだよ邪魔だ〜
しょせん貴族のお嬢様はなぁ俺達からしたらノミなんだからなぁー」
「そうだそうだ‐綺麗な顔してダニみたいにうろつくんじゃねよ‐マリア」
男の子達が孤児院の裏路地で何かにむかって罵声を浴びせている…
「ううっ…」
泣きそうな女の子がひたすら耐えている。
「泣くんなら泣けよ」
とうとう男の子達が手を出そうとした。
「まちな!お前らそれでも男か?」
「セルジオ…」
いじめていた奴らは顔を見合わせた。
「そんなに喧嘩したいんなら俺が相手になってやろうか?」
「やばい逃げるぞ…」
「お…おう」
こいつには敵わないと思ったのかいじめっ子は走り去っていった。
「大丈夫か?…」
セルジオと呼ばれた男の子は照れくさそうに手を伸ばした。
「わぁっ」ドン!
女の子はセルジオに泣きついた。
よろめきかけたセルジオ
「オイ泣くな泣くな…お前も…貴族の生き残りなのか?」
「えっ?」
泣いていた少女は急に表情をこわばらせ泣きやみセルジオを見上げる。
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ