N O V E L

□盗まれた愛の証〜青年編〜
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「マリアって言ったな、昨日孤児院に来た子だろお前も革命孤児なのか?もしそうなら泣くな。俺も革命孤児だ」
いくら春とは言え路地はまだ寒くジメジメしている
「そうだ!ついてこい。」急にセルジオは走り出した。
「えっ−」
セルジオはその声が聞こえ戻ってきた。
「行くぞ」
まるで兄のよう…そう思ったマリアはまだ動けずにいた。
「大丈夫だよ…
また独りになっていじめられたいのか?」
慌てて首を振った
「よしっ」
マリアの右手をとり秘密のパッサージュを走り抜けて行った。
マリアにとって初めて通るパッサージュ(路地)
はとても不思議な迷路みたいでセルジオにてを引かれることが嬉しかった。


初めてのパッサージュは春の風に満ちてキラキラと輝いていた2人の未来と裏腹に・・・
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