連載予告&突発的文章
□蒼黒演舞
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『ねぇねぇ、一護……』
「……なんだよ」
珠美は船縁から見える海と青く広がる空を見ながら、隣にいる人物へ話しかけた。
『ここってドコ?』
「どこって、白ひげ海賊団の船だよぃ。侵入者のガキ、二人」
『「え?」』
後ろから聞こえて来た声に振り向こうとして、二人はお互いを見て固まった。
「珠美……」
『一護……』
『「どうして子どもの姿?!」』
「……おい(怒」
呆然と見合う二人に痺れを切らしたのか、話し掛けて来た男の額に青筋が浮かぶ。
ハッと我に返った二人は、その男を見上げて口を開く。
『すいません、侵入者っていうより……』
「迷子、だな……俺達。
気付いたらこの船の上に居たんっす」
『というより、白ひげ海賊団って何ですか?』
頭に?を浮かべながらも冷静でいる子ども達に、男は面食らった。
「おいおい、何言ってるんだよぃ。白ひげ海賊団を知らないなんて、新世界に居る者達の間じゃあ知らない奴の方がいねぇよぃ」
彼の言葉を聞いて、珠美は悟った。
『一護。ここ、私達が居た世界じゃないみたい』
「……は?」
「どういう意味だよぃ」
珠美の言葉に驚く一護と、意味を理解出来ずに警戒する男。
彼女は臆すること無く男を見据え、凛とした態度で言った。
『この船の船長さんと、話しをさせて下さい!』
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