□2人、教室、机の上。
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2人、教室、机の上。







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君はいつも、僕が登校すると
この教室の僕の席に


土足で正座してる。


行儀がいいのか悪いのか…


こう…週5日
毎週続くと指摘する気も失せる


僕の席が一番
朝日が見えるらしい…




僕は一応、君の彼氏で
部活も頑張る受験生


君は僕の女王様で
一応、受験生の身




笑うと可愛いけど
逆に、たまに怒るとかなり怖い




スカートは短めで
いつも走るとハラハラする


僕は目が離せない




で、朝の儀式は5分で終わり
儀式中は話し掛けてはいけない決まり


君は立ち上がると
椅子を使っておりる




女王様は今日も可憐でございます。


彼女が女王様なら
僕は王子様?


いえいえ


僕は女王様の従順な召使でございます。




なんて想うほど
僕は君に尽くしてると思う


君が秘密にしようと言うから
この関係も秘密


デートもキスもしたことない


だからと言って
僕らの恋が色褪せてるか?
と言うと、そうでもない




君を好きだと気づき始めて


そしたら


君が正座していたところを偶然目撃


完全にノックアウト


かと思いきや
百年の恋は冷めまして


今の僕の口からは言えないような
罵倒罵声を浴びせかけたような気がする


その時の記憶が曖昧…




そしたら、僕らはいつの間にか恋人同士


でも僕には、君を泣かせた負目があるから


一歩後ろを歩いてた




師の影踏まず


そしたら師弟から召使までランクダウン


いつの間にか、この関係




僕はいつも本気じゃないから
時々流されたり
言われるがままで


だから


君にも本当は
好意なんか抱いて無いかもしれない


あのまま、ただの好きな人だったら


こんな気持ちにはならなかった




君と喋ることはほとんどなくて


朝の儀式の後には
もうみんなが来る時間、と席につく


これで恋人か?
と思う時もある


だからと言って、どうせ忙しいから
デートなんか出来ないわけで


するとそれ以上も望めない




もっと凄いことは


携帯の番号も知らない


勿論、メールアドレスも


家に電話する事もやっぱりダメ




だけど君の事を嫌いにはなれない


声が聞きたい


逢いたい


そう思うのは、やっぱり好きだから




君との他愛ない会話も楽しいと思うのは
きっと、こんなに好きだから


まるで片思い


君は僕の事なんか
本当は好きじゃないんじゃないか


不安になる


でも、朝君が机の上に正座していると
少しだけど安心する


おかしな関係だけど


今が幸せで


君と朝日を見る事が
僕にとってのデート




未来の事は口にはしない


それが召使と
女王様との約束





結局嫌いになれないのです










fin




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よー分からんがこんな事もあるんやろなーちゅう妄想です。





04*08*01


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