季節色の恋
□天国からの贈り物
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誰よりも大切な家族を亡くした日。
もう、生きる意味が分からなくて、死んでしまいたかった。
「...あの、結城刹那さんですか?」
絶望感に陥り、雨に打たれる俺に傘を差して、訊ねる声がした。
「...そうだけど、君は...」
「初めまして...お母さん...いえ、美奈さんから引き取られて、養女になった。姫乃です。」
突如、現れた彼女は、僕にとって救いの天使で、彼女に一目惚れした。
しかし、彼女は、母が引き取って、一緒に暮らす筈だった義妹だという、なんたる運命の悪戯。
好きになった人は、義妹でした。