季節色の恋
□蝶の祈り
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「彼を助けて下さい!私の...私の大切な人を助けて下さい!」
一人の少女は、神に祈った最愛の恋人は、今、死の間際にいた。
「...私があの時、あそこに居なければ...」
「しっかりしなさい!あの子も今、闘っているの!貴女が信じてあげないで、誰が信じて待つの?」
「...蓮君のお母さん...。蓮君、きっと大丈夫ですよね...」
少女は、泣き出しそうだった。そして、強く祈った。
“神様!蓮君を助けて下さい!私が変われるなら、変わりたい。私の大切な人を助けて...私を忘れてしまっても良いから...”