キャベツ畑とウサギ(小説)

□キャベツ畑とウサギ
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【1】キャベツ畑とウサギ
 
―開かない扉―
 
時間だけが過ぎていく、扉の前に一匹のウサギが何百もある鍵を見ながらぶつぶつとつぶやいている。
ウサギ「あれ?おかしいな、鍵が会わないぞ。」何どか鍵を合わせようやく開けることに成功する。
ドアの向こうには、一面のキャベツ畑が広がっていた。
 
―キャベツ畑―
 
キャベツ畑には他の家に通じるドアがいくつもある、周りの家からも沢山のウサギが集まっている。
井戸端会議をするおばちゃんウサギや、集団で走り回る暴走ウサギまで沢山のウサギがキャベツ畑に集まっている。
ここはそうしたウサギ達の共同キャベツ畑なのである。
 
―白いウサギ族と黒いウサギ族―
 
白いウサギ族の者は黒いウサギ族の者が嫌いだ。昔、黒いウサギ族の者は魔法を使い、白いウサギ族のキャベツ畑に攻め込んできたことがあった、だから今ではキャベツ畑の前に自警団を組織して見張っている。
 
―サイレン―
 
キャベツ畑にうるさいほどのサイレンの音が響き渡る、キャベツ畑の中で話し込んでいたおばちゃんウサギや、走り回る暴走ウサギ達も自分の家に戻って急いで鍵を閉める。
キャベツ畑では、激しい戦闘が繰り返されている、自警団と黒いウサギ族とのキャベツ畑を賭けた戦いが行なわれているのだ。
恐る恐る、ドアを開けキャベツ畑に戻ってみる、あっちもこっちもキャベツは黒いウサギ族に持ち去られたようだ。
こんな戦いは、何時まで続くのだろう、ウサギ達にはわからないが夕日は綺麗だった。
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