Futuro
□Cinco-fallo
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ルナマリアとシンに連れられ辿り着いたのは、艦長室という部屋だった。
その扉の目の前、アルコは立ち止まる。
「うっ……嫌だなんか入りたくない雰囲気……!」
「入りたくない雰囲気って何だよ。普通に嫌な予感がするって言えばいいのにさ」
「大丈夫よ。艦長は優しい人だから。ね?」
「うー……」
「失礼します! ルナマリア・ホークとシン・アスカ、アルコ・イリスを連れて来ました!」
え、入っちゃう雰囲気? ──いやいやと首を横に振るアルコはとりあえず無視の方向で。
二人のエースパイロットはずかずかと艦長室に入ってしまった。
仕方がないので、アルコも彼らに続いて入室する。
部屋の中には、黒い服の男性と白い服の女性がいた。
「ご苦労だったわね、二人とも。悪いけど下がってもらえるかしら?」
「……はい」
「失礼しました」
え、嘘、帰っちゃうの?──驚いて二人を見れば、確かに退出するところだった。