Doll And Dolor

□Uno-Diario
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「水無月!」

「うわ、隊長だ」

前方より姿を現した小柄な死神に、水無月と呼ばれた男は軽く顔をしかめた。

その表情に、女も顔をしかめる。

「そんなあからさまに嫌な顔しないで。気持ち悪い」

「おいおいそりゃ禁句だぞ。──ま、いいや。じゃ、歩。隊長のとこ行ってくるわ」

手をひらひらさせながら、男はさっさと小柄な死神のもとへ行った。どうやら仕事の打ち合わせらしい。新人は大変だ、と女は他人事のように見ていた。
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