SHORT

□何処までも二人で
2ページ/4ページ





「あ、ごめん…何か変な事言った?」

『いえ…そんな事無いです』

「そう?」




問われた其の一言に、張り詰めていた自分の感情が溢れそうになるけど

彼に見えない様、キュッと唇を噛み締める事で何とか平静を保つ





大丈夫…

気付かれていない、よね…?






「なら、良かった」




視線を空へ変え

ゆっくり瞼を閉じる彼に、胸がズキンと痛む





だって言えないよ





【暫く…距離を置いた方が良いかもしれない】





リュウと

別れたなんて












「……大丈夫?」

『あ、はい…すみません…』





リュウの事は大好きだった

此の人しか居ないって、本当にそう思っていた





「顔色良くないけど…具合でも悪い?」





でも、何時の間にか

私の世界は貴方で沢山満ちていて





『大丈夫ですよ』





気付いたら、止められなくなっていた




.
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ