SHORT
□何処までも二人で
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「あ、ごめん…何か変な事言った?」
『いえ…そんな事無いです』
「そう?」
問われた其の一言に、張り詰めていた自分の感情が溢れそうになるけど
彼に見えない様、キュッと唇を噛み締める事で何とか平静を保つ
大丈夫…
気付かれていない、よね…?
「なら、良かった」
視線を空へ変え
ゆっくり瞼を閉じる彼に、胸がズキンと痛む
だって言えないよ
【暫く…距離を置いた方が良いかもしれない】
リュウと
別れたなんて
「……大丈夫?」
『あ、はい…すみません…』
リュウの事は大好きだった
此の人しか居ないって、本当にそう思っていた
「顔色良くないけど…具合でも悪い?」
でも、何時の間にか
私の世界は貴方で沢山満ちていて
『大丈夫ですよ』
気付いたら、止められなくなっていた
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