幸せの欠片

□幸せの欠片〜1〜
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「お姉ちゃん!?
その格好で学校行くの!?」


早百合(さゆり)が
朝ごはんの味噌汁を飲む手を止めて あたしを指差し驚いた声を発する




「は??何よ……?
何か変なわけ?」



あたしはしかめっ面をした


「今日から高校生なんでしょ!? 高校生デビューとかしなくて良いの!?
そんなんじゃ 中学ん時と変わってないじゃん!」



「…高校生デビュー…って」



あたしは深くため息をつく


「だって…その格好…」



早百合があたしをまじまじと見た





あたしの格好は
長いサラサラの髪の毛を
きちんと2つにしばり
スカートはちゃんと膝下。
制服もきっちり
着こなしている




…何がおかしいのだろうか普通の格好にしか見えない




「そ〜んな 真面目な格好だとモテないの!!
女子にも男子にも引かれる可能性 大ッ!!」



「なにそれ…」


「てか スカート膝下って
言うのがまずありえないから!! 中学生でもいないよ!!」


…あたしが中学生のときはこんな感じだったけど




「だいたい 早百合は
中学生のくせに短すぎよ!」


「みんなこれくらいです〜!! お姉ちゃんがおかしいんだよ!」


と言い、あたしのもとへ来てスカートを上げようとする


「な… 何すんのよ!」


「ダサいの!!
それにその髪型もダサい!お姉ちゃんは髪の毛サラサラなんだから
おろしたほうが可愛い!」


「うるさいわね!!
あんたに関係ないでしょ!」


「関係あるの!!
早百合の友達がお姉ちゃん見て ダサ〜い! とか
言われんの嫌なの!」


「はい!? 知らないわよ!」




「早百合!!美佳子!!
いい加減にしなさい!!」


お母さんが早百合と
あたしの頭を思いっきり
叩いた





「いった〜い!!」


「美佳子! アンタ入学そうそう遅刻したらどうすんのよ! 早く行きなさい!」


「…は〜い」



























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