幸せの欠片
□幸せの欠片〜2〜
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じぃ〜〜〜…
あたしが今 見ているもの
それは、シャーペン
早瀬輝の目の前で落としてしまった 例のシャーペン
「…これさえ…買っていなかったら…」
“はぁぁ〜…”と
ため息をつく
あたし、早川美佳子は
チャラ男系、早瀬輝の
奴隷になってしまった
「学校 行きたくない…」
そう呟きながらも
重い足を無理矢理動かし
学校へと向かう
校門へつくと
女子の甲高い声が後ろから聞こえてきた
「きゃああああああ」
…バッカじゃないの?
どこからそんな声が出るのやら…
そう思いながら振り向くと
「よっ、早川サン♪」
爽やかオーラの早瀬輝
「ひぃっ!!」
出たああ!!Σ(゜д゜;)
彼はあたしの肩をポンッと叩いた
「え?何!?誰!?」
ヤツの後ろにいたのは
お調子者、青田南
「おい 輝!!
お前高校入学 さっそく
女 作りやがったな〜!」
お調子者はニヤニヤしてる
「女…?? これが?」
早瀬輝はあたしを指差す
こ…これとは失礼なッ!
「え?彼女じゃないん?」
「ちっ…違います!!」
あたしは声を上げる
「そーだよねー♪
輝が 地味な子には手を出さないことぐらい知ってるし!! で、君 名前は?」
サラッと 失礼なことを言ったお調子者
「……早川…早川美佳子」
「へぇ!名前はカワイイね!」
名前は…って…
「つかお前、同じクラスのヤツの顔ぐらい覚えとけよ」
「え!?早川ちゃんって
俺らと同じクラス?」
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