Dear love

□Dear love 7
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『嵐、別れよう…?
最初から何の関係もなかった2人に戻ろう 香奈』


















―朝




登校中、昨夜嵐に送った
メールを見返してた






……はぁ


















「最初から何の関係もなかった2人…に戻る……か」





そんなの無理だ




だって嵐はあたしの
初恋の相手だから―



でも
優花がいるのに、
優花の気持ちを考えたら…




「…あたしなんかが
笑う権利なんてない…」
























ガラッ…





教室のドアを開けると
教室にいた生徒たちが
一斉にあたしを見た





騒がしかった教室が
一気に シンッ… と
静まった
















「よく学校来れるよね〜」


「学校休むと思ってたし」


「空気読めないってやつ?」





女子の会話が聞こえてきた




















……優花…は



優花の席を見てみると
一瞬、優花と目が合った






優花はハッとした顔をし、目をそらした










…ズキッ―




























みんなの視線が痛かったけど 静かに席についた









…ダメ。 “つらい”なんて思っちゃダメ…



一番つらいのは
あたしなんかじゃない



だから 泣いたりしたら
ダメ……

























―休み時間




優花の周りには
友達が集まっていた





あたしは一人、
机に座っている





















…あれから嵐とは
会っていないし
メールも返ってこない














ガンッ




「あっ ごめ〜ん」


ギャルグループの
リーダー、望月遥(もちづきはるか) が
あたしの机を蹴ってきた









「そこにいるの
気付かなかった〜」


「クスクス…」









……あたし…











「香奈、邪魔なんだけど
どっか行ってくれない?」


「キャハハ! 遥ひど〜」






「…うん…。 ご…ごめんね?」




あたしは急いで席を立ち
教室を出た









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