Dear love
□Dear love 9
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「か〜なっ♪♪」
「ちょ…みんな見てる!」
嵐はあたしに抱きつく
今 あたし達がいるのは
図書室
明日からテスト期間だから一緒に勉強しているのだ
あれから嵐と話し合った
嵐は “もう絶対離さない”って言ってくれた
…あたしも
嵐と離れないよ…絶対
「別に良いじゃん♪…ねぇ」
嵐が低い声を出す
「キスしよ」
耳元でつぶやかれ
体が反応する
「だめっ… ここ…学校だよ……。んっ…―」
嵐が無理矢理キスをしてきた
「は… ふぁっ…」
優しいキスじゃなくて
乱暴な、何もかもを奪ってしまいそうなキス―
やっと唇を離してくれると嵐はそっと抱きしめてくれた
そして優しくて大きな右手であたしの頭を撫でてくれる
その仕草が、行動が
大好きだった
「香奈……」
幸せだった
でも 幸せは 長くは続いてくれなかった
あたしたちは…
離ればなれになってしまう
そのときが刻々と
近付いていたのだ―
朝
いつものように嵐のクラスへ行く
だけど嵐の姿は見当たらない…
「休みなのかな…」
[嵐 風邪(>_<)??
大丈夫??]
とりあえず メールをしておいた
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