Dear love

□Dear love 7
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バタンッ




着いた場所は
女子トイレ







…あそこには
もう あたしの居場所なんてない―






邪魔なだけなんだ








泣いたら……



















「…うっ…―」

















泣いたらダメ…
だけど 涙が溢れだす























「―ふっ……」





声を殺して泣いた




止まらなかった







何でこんなことになってしまったのか分からない



自分のせいなのは
分かっている


そう。 自業自得なんだよね












ポタッ…







頭では分かっているのに
涙は止まってくれなくて




























―あたしは 一人なんだ




そう思った










































教室に戻りたくなかったけど授業があるから
涙を拭いて 教室に戻った




「え〜…教科書…P53…を… 今日は…高木!
読んでくれ」






…最悪だ

何で今日に限って―







ため息をつきながら
教科書を開くと――



































『死ね!』『最低』
『彼氏とイチャついてんじゃねぇよ!』『ブス』
『キモい』『ウザウザウザウザウザ』『ありえない』『学校来んなよ』
『人の気持ち考えてんのかよ?』『バーカ』












……!!





ペラッ… ペラッ







どこのページを開いても
油性マジックで
気の遠くなるような悪口がびっしりと書いてある























「……」



「どうした?高木」








望月さんたちが
あたしのほうを向いて
クスクスと笑っていた











…これ 望月さんたちが…



















「…す……すいません
教科書を忘れました…」





「は!? お前やる気あるのか!?テストも近いんだぞ!? 高木、最近たるんでないか?
小テストだって良くない点数だろ!」




「…すいません」






先生はため息をついた


「…もういい。
じゃあ隣の相川。読んでくれ」




















…苦しかった 恥ずかしかった
逃げ出したかった―






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