Starry Sky

□足跡二列
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サクサク。さくさく。音が鳴る。



「すごーい!積もったねぇ!」

「ああ、そうだな」



昨晩、たくさんの雪が降った。朝になると、それは地面を真っ白に覆い尽くしてて。わくわくした私はコートとマフラーを手に持って外へと出ていた。


でも、本来一人分しかないはずの足跡は二人分。


外に私がいることに気付いてくれた錫也が来てくれたのだ。

さくさく、雪道を学校へ向かって歩く。何度か滑りそうになったけど、その度に錫也が助けてくれて。今では「危ないから」と手を繋いでる。
錫也の手は、大きくて温かくて、手袋をはめてない私の手には、とても気持ちいい温度だった。



「今日も午後からまた降るって、天気予報で言ってたよ」
「ほんと!?」
「ああ。また外に出てもいいけど、風邪引かないように温かくするんだぞ?」
「はーい」



やっぱりお母さんみたいな台詞を言う錫也に笑いながら、ふと後ろを見た。

並ぶ足跡。
これは雪が解けてしまえばなくなるけど。


「ねえ、錫也」
「ん?」
「お散歩に行きたくなったら呼んでもいい?」
「…ああ、勿論だよ。いつでもどうぞ」












このままずっと、二人で並んで歩きたいって思ったんだ。








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