Starry Sky

□そこは幸せ溢れる国
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何て幸せなんだろうと思う。
実家の上にある空よりも、もっと多くの星を毎日眺めることができるなんて。
そして、この星空を大好きな人と見れるなんて。



「あ!流れ星!」
「おー、そうかそうか。良かったなあ」
「…えー…」



そんなやる気のなさそうな、気だるそうな声を出さないで下さい。
言ってやりたかったけど、この保険医兼理事長はいつもこんなんだから、今更言うのも、それこそ気が失せた。
それを良いことにしたのか、先生は星から目を離さないまま「お願い事したかー?」なんて訊いてくる。



「先生」
「ん?」
「少しは相手を見て話しましょうよ」
「んーなんだー?お前はそんなに俺に見つめてほしいのか?」
「なっ!」



ちょっと水嶋先生が入っちゃってませんか!?もしくは水嶋先生が貴方に似ちゃったんですか!?
顔は上を向いたまま。でも視線はこっち。つまり流し目。
…色っぽすぎる。
私の顔の熱が一気に上昇してしまった。



「どうだ?見つめられて」



続いて真正面からの視線攻撃。
ああ、ドキドキするドキドキするっ!



「そ、そんなに見つめてほしいなんて言ってません!」
「ははは!悪い悪い!…まったく、いちいちこんなことで反応しやがって…」
「…?」



先生はわしゃわしゃと私の頭を三回くらい撫でた後、ピタリとその手を止めた。
見上げた先生の顔がやけに優しい。
と思った瞬間、おでこにちゅって柔らかいのが触れた。



「〜っ先生!今!」
「今更だろ?…まったく可愛い奴だな、お前は」











こんなやり取りも幸せなんだから、


私は一生この学園に感謝しなくちゃいけないんだと思う。










01.そこは幸せ溢れる国
(お前、これから先身が持たないぞ?)




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【王子様とお姫様は結ばれました】











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