REBORN

□色気も何も、妖艶さ
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2月4日は、ディーノの誕生日だ。
そんなことは、10年も一緒にいれば、自分が興味を持ったことしか覚えない雲雀も覚えるようで、太陽が沈んでしばらくした時間にワインを持ってキャバッローネ本拠地へやって来た。

「はい。誕生日おめでとう」
「おう!ありがとな、恭弥」

テーブルの上に置かれたワインは、ヴィンテージもの。雲雀が酒屋で購入という正規の方法で手に入れるわけがないので、どこからどのようにして自分の元へやって来させたのかは不明だ。
そんなワインを「すげーな!」と言いながらディーノは眺める。

「呑むか!」
「もう呑んでるんじゃないの?他の部屋が騒がしい」
「ははっ、バレてたか。でも、俺はまだまだいけるから。な?」
「はいはい。どっちでもいいよ」

そう。別室ではディーノの誕生日パーティーと託つけて、キャバッローネファミリーが食ったり呑んだり、どんちゃん騒ぎをやっている。しかし、ディーノは相変わらず群れることを嫌う雲雀のため、移動したのだ。何処に行くのか聞く人間はいなかった。全員、彼らの付き合いを知っているからだ。だから、今もこの部屋に来る者などいない。お陰でディーノがワインを注ぐことになるわけだが。
ディーノは、真ん中辺りまで注がれたワイングラスを雲雀に手渡した。

「なかなかのものだね」
「…知らずに買ったのか?」
「興味がないからね」

だろうな、と思いつつディーノはワインを一口呑んだ。確かに、なかなかの上質ものだ。

「ありがとな」
「しつこい。さっきも言ってた」
「一回だけだろー?ありがとうは、何回言ってもいいんだよ!」
「ふーん」
「コラーッ!生返事ーっ!!」

分かっているのか、はたまた本当に興味がないだけか、どちらなのかは分からないけれど、雲雀は笑った。
それでも騒ぐディーノ。おそらく雲雀が会話をしない限り続くだろう。








それでもいい。
それがいい。








これから先も、願わくは













穏やかな時を過ごせますように












(ねえ)
(あ?)
(あなた、何で歳を増すごとに色気が増えるわけ?)
(はっ!?)




HappyBirthday Dino








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