Starry Sky

□今日もいい日
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気持ちいい青空が窓から見える。その中を漂っている雲も綺麗な白。うん。今日もいい天気になりそうだ。

電話がかかってきた。誰かなって携帯を見ると"錫也"って表示。嬉しくて誰も見てないのに思いっきり通話ボタンを押しちゃったことが恥ずかしかった。

「…はい」
「月子?どうした?」
「なんでもない…」
「本当か?体調悪いとかじゃ」
「ないない!すっごく元気!」
「その声だとそうみたいだな。でも何かあったらすぐに言えよ?」

「ありがとう」と返事をしながら、ああ、本当に優しいなぁってしみじみ実感する。こんな人が小さい頃から傍にいて、今や彼氏で…私、きっと誰よりも幸せ者だ。
そんな風に思ったら、次は顔がにやけた。なんだか電話だけじゃ物足りない。身体全体で錫也を感じたいよ。

「ねぇ、錫也」
「ん?何だ?」
「いい天気だね」
「ああ。…どっか出掛けるか」
「うん!私、買い物行きたい!」
「いいよ。お付き合いします」
「錫也は?錫也はないの?私ばっかりじゃ悪いよ」
「俺?俺はいいよ。月子の行きたいところ、行こう?」
「ダメッ!」

私は力強く言った。
錫也はいつもそう。自分より人を優先する。私はいつもその優しさに甘えちゃっっていけないの。私はどんな人よりも錫也とは対等でいたい。
強く言ったのが功を奏したかな?錫也は考えるような声を出してる。

「うーん、そうだな〜…。本当に月子が行きたいところでいいんだ。俺はお前と出掛けられるってだけで嬉しいからさ」
「え〜…」
「そんな不満そうな声出すなよ。本当なんだから。それに…」
「それに?」
「今の俺はお前を抱き締めて、キスして、身体全体でお前を感じたい」

「いつもだけどな」のおまけの言葉付き。
"身体全体で感じたい"は同じだけど、甘い言葉に熱くなった。
、抱き締めてもらったら、キスしてもらったら、私ったら今よりもっと幸せになっちゃうよ。私だって錫也を嬉しくさしたりしたいのに。

「…私、今から準備する!」
「え?ああ、分かった。準備終わったら玄関前集合な」
「うん!じゃあまた後でね」
「また後でな」

通話を切ってすぐにクローゼットに手を伸ばした。
何を着ていこう?どんな服を着たら「可愛い」って褒められるかな?錫也なら「いつも可愛いよ」って言って喜ばせてくれそうだけど、それじゃダメ。私が錫也を喜ばせないと!
会ったらおはようのキスをしてみようか?そんなこと恥ずかしくてできないんだろうなぁ…。

こんな考えも幸せ。幸せすぎてふわふわする。
私は空を見た。白い雲がゆっくりと青空の中を流れている。ホントに今日もいい日になりそうだな。

そんな風にしてくれるのは、あなたがいるという幸せだけです。







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