柔らかい頬を撫でて、サラサラの髪をすく。貴女は何かに反応したのか、堅く瞳を瞼の下に隠した。酷く慈愛に満ちたそれに、僕は見つめられたいのに。
そんなこと考えていても、貴女の気持ちは分かってるんですよ。ピンク色だった頬を赤に染めていますしね。
愛しい仕種がまた愛しいと感じるのは変なのでしょうか?
「どうしましたか?」
「…意地悪」
「ふふっ。僕がですか?」
「そうだよ!」
キッと睨んでくる。けれど、本気で怒っているわけではない。恥ずかしいんですよね。
それでも、僕は止められません。貴女を愛してますから。
「では、もっと意地悪をしましょうか」
甘い時間を共に過ごしましょう。
(意地悪っ!!)
(はい、そうですよ。貴女だけにね)
◆相合い傘なんて
02.強がり
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