テニスの王子様

□無自覚小悪魔
1ページ/1ページ



「にーおっ!」


そう言って走り寄ってくる丸井。


そんな様子に可愛い、とか思っている暇もなく襲ってくる重み。


「ブンちゃん、自分の体重考えんしゃい」


倒れないように踏ん張ったが、自分と同じ体重の丸い豚を支えられたことは奇跡に近い。


「なんだよ、におー。てかブンちゃん言うな」


言いつつ頬を膨らませ睨んでくるブン太。


身長差から上目遣いになる様はそこらの女子より本当、可愛らしい。


「で、一体何の用じゃ?」


「今日ケーキ食いに行こうぜぃ。カップルで行くと半額になんだよ」


そう言いつつ瞳を輝かせ提案してくるブン太。


「ブン太…確かに俺らはカップルじゃが男同士じゃ。世間的には認められん」


そう言えばブン太の大きな瞳が揺らいだ。


「ーっ、確かにそうだけど…でも俺は、におーと行きたいんだよぃ」


照れたように耳まで紅くして視線を背けながら言うブン太。


そんな様子のブン太に仁王はため息をついた。


「そんな泣きそうな顔しなさんな。…今日は俺が奢ってやるけぇ」


そう言えばブン太は満面の笑みを見せた。


(へへ、仁王大好き!)
(全く…無自覚じゃから余計に質が悪いの、)


可愛いブン太に翻弄される仁王\(^O^)/



[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ