SHINeeの自由帳

□【テミン】〜テミン、ミノ短編〜
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稀なるダンス技術を体得していて、将来有望、その上美形。

メンバー最年少で、かわいさとかっこよさのどちらも持つ


誰からも愛される少年。







【テミン】





マネージャー業務に携わって、

一番嫌いなのが、この子だった。


とにかくずけずけと言い方がきつい。


若いからって予定表はぐちゃぐちゃだし、


興味のないことには本当に無頓着。


家まで叩き起こしに行ったことだってある。(いや、それはミノの方が多いけど…)





一緒に就職した友人は、えらく彼のことが気に入ってた。


とりわけミーハーってわけじゃなかったのに。


どうしてか、あの抽象的な笑顔にはやられたらしい。



事務所にやってくるたんびに、咄嗟に隠れるわたしの横で、黄色い声をあげている。





今日も、肩まで伸びだした髪を縛り、


私は無言でパソコンに向かいスケジュール管理していく。




「ヌナはいつも仕事熱心ですね」



声をかけてくれたのはミノ。

テミンより1つだけ上なんだけど、気立てもよく優しい。


わたしには癒しの存在だった。



付き合うには若すぎるけど…


けど、つきあうなら絶対にあーいう優しい人だって、思ってた。


自分の意見を押し付けてこない、


大人で、優しい人・・・




なんて、夢物語に浸っていると、


後ろから声が降ってきた。




「兄さんのことを、そーいうヤラシイ目で見ないでよ」




でた!天敵だ。




「見てないです〜」

「うそだ〜、今絶対、今にも食ってやるって顔してみてた」


「どんな顔だソレは」







「こんな顔だよ、」





テミンの手が、わたしの両頬を固定する。


吸い込まれるような瞳に見つめられて


身動きができない。







「なぁんて。キスでもされると思ったの?」



可愛らしく笑って、手を遠ざける。


小悪魔テミン。





「なぁっ…!」





やっぱきらい!

やっぱきらいよ!


あいつなんて大ッ嫌いだーーー!!!






ムカつきまくって、廊下をずんずん歩いていたら、


ドンッ!と背中にぶつかった。




「わふっ!す、すいませんっι」


「あ、いや、ごめん…って、ヌナ、どうしたの?顔が赤いけど?」




当たった鼻を擦っていると、


ぶつかった先のミノが振り返って、


無造作に手を伸ばす。



それは、さっきテミンに触れられたところと同じだった。




「…熱でも、あるの?」



ふいに、おでこをくっつけようとしてくるミノ。


顔が至近距離に近づいて、思わず目を瞑った。



その時。










「俺のになにしてんの?」




さっきいなくなったはずのテミンが、

わたしの頬に触れてたミノの腕を捻り上げるようにして、横に立っていた。



「…え?」


「ヌナは僕のだから、兄さんはとらないで?」


「テミンのだって誰も決めてないけど?」


「いいから手ぇ離して」





末っ子とは思えない威圧的な態度に、ミノは眉間に皺を寄せる。


その顔をみて、

わたしも意味がわからないという顔でテミンを見上げた。



一瞬、舌打ちをされたように思えたけど、


次の瞬間テミンの腕に押される様に、壁に体を固定されてた。



「えっ…?」




次の瞬間には、テミンの唇が降ってきてた。




「んンっ…んふ・・・っ?…ンっ?」




(い…意味がわからない・・・・)



頭の中がパニックを起す。




「ファーストキス、いただき〜♪」


「なぁっ…?!ι」






その日、


小悪魔はわたしからとんでもないものを奪っていった。



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