SHINeeの自由帳
□俺だけ見てよ*
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「ジョンヒョ〜〜〜〜ンっっvvvvv」
そう叫ぶなり、いきなりジャンプで抱きついてきて、オレの顔に頬ずりするんだ。姉さんは。
「ジョンヒョ〜ンvvジョンヒョンはか〜〜わいいな〜〜!!vvv」
っていいながら、むしゃくちゃにオレの頭を撫で回して、おでこにまでキスして。ものすごい上機嫌な顔して。
この格好を見られた時。他のメンバーには、
ミノ「Σ駅弁だ!」
キー「ぼにょだ!ぽにょが抱きついてる!ww」
…って言われたくらいで。
まーだから、オレの腕がちょっと疲れる…くらいの、そーいう体勢なわけ。
ジョンヒョン「ごめん、」
っていいながら、そーっと姉さんを床に両手で抱いて降ろすと、少し俺より背の低い姉さんが見上げて、にこーっと笑った。
お酒でも入ってるような上機嫌な顔だ。
ジョンヒョン「…いいことあったの?」
「そんなふうに見える?」
あ、やばい。シラフに戻っちゃった。
むしろ怖いくらい真顔だ。
ジョンヒョン「ごめん。姉さんが本当に機嫌がいいのに俺のとこなんかくるわけないよね」
やばい。
俺まで元に戻っちゃった。
「・・・・・」
こうなるともう、むなしいだけ。
ジョンヒョン「兄さんとこに戻れないから、俺ンとこ来たんでしょ?」
状況は悪くなるだけなのに、オレの口は黙ってくれない。
ジョンヒョン「どうせ姉さんにとっては俺なんかどうでもいいんでしょ?」
こんな関係になったの、もうどのくらい経つんだろ。
姉さんが、兄さんを好きなのは、もうずっと前からわかってたのに。
それでも想いを止められなくて。
俺が悪いってわかってんのに、姉さんのそばをついては離れられなかった。
兄さんが嫌な顔するのも、知ってた。
姉さんが、そんな俺を切れずに、「ジョンヒョンは同じ事務所の後輩なのに?どうしてそういうこと言うの?」って言って、毎回兄さんとケンカになることも・・・知ってた。
ぜんぶ、わかってた。
けど、俺は姉さんから離れられない。
「そーいうこと言うと、ジョンヒョンのこと嫌いになるよ?」
ジョンヒョン「ごめんなさい。もう言いません」
「調子がいいなぁ」
だって謝るより他に、繋ぎとめておける術がないから。
姉さんは俺が面倒になったら、すぐに切っていなくなっちゃうでしょ。
そんなことは、させないから。
姉さんの腕を、もう一度自分の首に巻きつかせる。
ジョンヒョン「もう一回、抱っこさせて?」
かわいらしくお願いすると、姉さんが小さい声で、
「いいよ」
って言った。
それはもう、口付けも許してくれる合図――。
もう一度抱き上げたら最後、降りるって言うまで、
その唇、放してなんかあげないよ?
【俺だけを見てよ】
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