SHINeeの自由帳

□猟奇的な彼女
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人は見掛けでは判断できない。


姉さんはその、典型的なタイプの一人だ。






『ジョンヒョ〜〜〜ンvvvVV』





ソファーの上に座って、膝の上にジョンヒョンを抱こうとする姉さんの笑顔は、

可愛らしい女の子以外の何ものでもない。



ジョンヒョンはしっぽを振った犬みたいに彼女に近づいて、

ソファーの下で膝をついて。頭を撫でてもらってる。



考えられない姿かもしれないけど、これが僕たちの日常なんだ。




ジョンヒョンは姉さんには格段にデレンデレンで。


姉さんも姉さんで、ジョンヒョンには過剰な愛情を注いでた。



歪んでたんだ。最初から。



愛情そのものが、おかしかった。





そんなある日のことだ。




姉さんは過去にもたくさんモテたから。僕たちの知らない彼氏もいっぱい居た。





男「待てって!やりなおそうぜ?」




僕たちの目に入る、ほんの目の前って距離で。姉さんが知らない男に追いかけられてた。




男は姉さんの前に立ちふさがって、復縁を懇願するようにその場に頭をさげた。


異様な光景だった。





『退いてよ。踏むわよ?』




男「お前になら踏まれたっていい!」






目の前の異様な光景に、僕は思わず鳥肌を覚える。



それでも去っていこうとする姉さんの脚に、男が縋りつくように手を伸ばした。



そしてそれは、軽く姉さんの脚に触れた。





『触らないで…ッ!』





姉さんは勢いよく男を蹴っ飛ばして、見知らぬ男は床に転がり、そのまま駆けつけた警務員さんたちに連行されていった。




僕はまだその現場を見合わせたことに高揚感を覚えている。

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