SHINeeの自由帳W
□SS@遠距離恋愛
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遠距離恋愛@オニュ
とぼとぼと重い足取りを動かし、オニュは家路をゆったりと歩んでいた。
のんびりと歩くのは、
別に帰りたいわけじゃないから。
仕事の暇をもらっても、"君"に会いにいけるわけじゃない。
オニュは幸せが逃げそうなほど大きな溜め息を「はぁ‥」と地面に吐き捨てた。
堪え性のある自分が、時々ものすごく疎ましく思う。
本当は行かないでくれ、もっと一緒にいたい・・・君が好きだから・・・
そう言えれば楽なのに。
現実は「気をつけてね」しか言えなかった。
きっと寂しい人間だと思われてる。冷たくて、心なんてないんだと。
仕事ばかり優先して、恋人を顧みない人だと思われてるかもしれない・・・・
そう思うと、
オニュはもう一度大きな溜め息を地面に吐き出した。
オニュ「遠距離恋愛なんてするんじゃなかった・・・」
思わず下を向いて漏れた本音。足元に、影が伸びて。自分のとぴたりと重なった。
『・・・・最初からそう言ってくれればよかったのに』
ふっと顔をあげれば、そこに立っているのは君で。
オニュ「・・・え、どうして?」
『出張・・・早く切り上げたくて帰ってきちゃった。ほんとは早すぎて怒られるかと思ってひやひやしてた』
そう言ってはにかむ彼女を、僕は荷物を全部地面に落っことして両手で抱きしめた。
オニュ「・・・・会いたくて
‥‥気が狂いそうだったよ‥」
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