SHINeeの自由帳X

□ハンカチ
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その日

君が俺の家に忘れていった一枚のハンカチ。


床に落ちていたそのハンカチを拾い上げて、

なぜだか急に君の顔が頭から離れなくなった。



君が俺の家に忘れ物をすることなんてしょっちゅうあった。

別に、気にとめることはなかったんだ。


いつも通り、

君がまた次にうちに来て取りに来る。


それでよかったじゃないか。


どうせ君がうちに忘れ物をするのは"それをまた取りに来る"、"口実"、が欲しいんだろ?




そう・・・

頭じゃ思うのに。


君の顔がチラついてしょうがない。



今の今まで会っていた君が、俺の心を掴んで離さない。



君がココに来るのはきっと・・・

俺が、好きだからだ。


どうしようもない俺の事を・・・


君はすきだといってくれる。



その優しさに甘えて、


君とずるずる・・・


こんな関係を続けてしまったことは否めない。


もっとはっきり言えばいいのに。

俺は口に出してその言葉を言う事が出来なくて。



ただ、俺を好きでいてくれればいいじゃないか・・なんて。



そう思う自分がいた。


俺は君を抱くことしかできなくて、


君はそれでも、俺を愛しているって言ってくれて。




自分だけが愛されていると・・・自惚れていた。








本当はいつ壊れるかもわからない・・・ガラスのような関係に


君のものが少しずつ残って、溜まっていくことで安心して・・・。



俺は今日も言い出せなかった。








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