SHINeeの自由帳\

□SHINeeにお仕事来てます@SSS
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今から2年くらい前。


ジョンヒョンにはうぎょるの仕事が舞い込んできていた。


もともと、ハロベビをみていたスタッフの一人が、テレビに映し出される歌う時のジョンヒョンと、ハロベビの時の素に近いジョンヒョンとのギャップに気付いて、

是非うぎょるに、と推薦してくれたのがきっかけ、らしい。

その頃ジョンヒョンは、まだキザでいけすかねーチャラ男・・みたいなイメージで(ひどい・・(^q^))で売ってたので、いい機会だったのかもしれない。

会社としてもイメージアップとして利用しない手はない。


僕やテミンなんかは、同じ事務所の先輩たちと歩いてたりしたのをパパラッチされたりしたことがすでにあって・・・はなからそーいう話はならなかった。


うぎょるは、彼氏彼女がいたり、スキャンダルのある人間は起用しない。


最初からそういう条件だった。






マネ「どうだ?受けて見ないか?」


ジョンヒョン「うーーん・・・・」


マネ「イメージアップだ!四六時中カメラがいるなんて、ハロベビで十分慣れただろ!」


ジョンヒョン「うーー・・んー・・」



煮え切らない返事を繰り返すジョンヒョンに、マネージャーは落胆したように肩を落とし溜め息を吐いた。



ジョンヒョン「それってでも・・・・ファンを裏切ることにならないかな?」



マネ「・・・・は?」



ジョンヒョン「子供にするポポと、彼女にするキスは違うよ。俺はどうしたって情が湧くと思うし、好きでもない人にポポなんてできない」


マネ「仮想結婚だ!作り物の!ままごとと一緒だ!」


ジョンヒョン「けど、好きにならなくちゃいけないんですよね?好きになって、俺が愛する人にどう接するのかが見たい・・番組ですよね?」


マネ「、あ。まぁ・・・そうだが・・」


マネ-ジャ-は言葉を渋る。




ジョンヒョン「そんなの俺できないですよ。俺は嘘がつけないし、演技も出来ない。テレビの向うで見てる人はきっと傷つく」


マネ「傷なんかつくもんか!みんな作りものだってわかってる!お前のいいところに気付いて、ファンがもっと増える!」


ジョンヒョン「俺は・・・・今のファンだけで、十分ですよ」


マネ「ジョンヒョン!」



ジョンヒョン「kk・・っ(苦笑)俺は、今いるファンを傷つけたくない。俺が主人公のお話なら、たくさんあるんだ。俺はそれだけで満足ですよ」


マネ「国営放送だぞ?」


ジョンヒョン「俺は俺の彼女(ペン)以外に笑顔を向けたりしたくない!」


マネ「じゃあ仮想奥さんになる人をペンだと思えばいいだろうが!」←自棄


ジョンヒョン「あー!ちんっちゃっ?!・・じゃあ、なんですか!俺のことをいちからじゅうまで全部知ってて!コンサートも来てくれて!俺の好物も、好きなことも、全部知ってるって言うんですか!ファンってそうでしょ?!そーいうもんでしょ!?俺の奥さんになるって言うなら!!」


マネ「あーもうfac・・・・いや。もういい!いいか!まだペーペーのオレが!国営放送のオファーを断れると思うなよ!#」←イラッ


"ばたんっ!"


ジョンヒョン「・・・・」





ミノ「・・・・・ヒョン、」


ジョンヒョン「・・んあ?」




ミノ「・・・そんなに、受けたくないんですか?」


ジョンヒョン「だって、勝手に好きな子を組まれるなんておかしくない?はい、この人と今日から恋愛して下さいって、お前できる?」

ミノ「いや・・・僕は・・」


ジョンヒョン「だろっ?たしかに言われれば俺は"カノジョ"に何でもできるよ?けど俺はそれを、わざわざ"カノジョ"以外の人間に見せたくはない!」

ミノ「・・え」


ジョンヒョン「"カノジョ"にだけ見せる、"特別な俺"は、"カノジョだけ"が、知ってればいい話じゃない?そうじゃなきゃ特別にはならないよ。俺は"自分のカノジョだけを特別に"したいよ?」



ジョンヒョンがそこまで言うと、ミノは小さく息を吐いて、ポケットから紙を取り出した。



ミノ「ジョンヒョニヒョンが前に好きだって言ってた女優さんの連絡先です。赤レンガ倉庫でもどこでもいいから、人目を忍んで会ってきてください」


ジョンヒョン「・・・へ?」


ミノ「うぎょるの条件は、"公式に彼氏彼女がいないこと"です。もし、彼女との交際が公になったら…どうなると、思います?」


ジョンヒョン「オファーキャンセル!お前あったまいーねー!」


ミノ「こういう断り方があるのは、チャンミニヒョンに教わったんですけどね。ちなみにそのアドレスも、ヒョンにもらいました。会う日付が決まったら、僕がタレこみます」


ジョンヒョン「おんにきます(笑)」




さっそく電話をかけに、携帯を持って部屋を出て行こうとするジョンヒョンを、ミノが後ろから引き留める。




ミノ「けど・・!いいんですか!」


ジョンヒョン「ん?」


ミノ「スキャンダルになれば・・・・・・今度は・・・別の意味で・・ファンが減り・・・ますよ‥?自分がオファーを受けたくないからって‥そのことで、余計にファンを苦しめることになるんじゃ・・・・」



ジョンヒョン「俺のファンはそんなにヤワじゃないよ!」


ジョンヒョンはククッ、と笑って言った。



ジョンヒョン「全部受け入れてくれる・・・そうやって俺を全部受け入れてくれるのがファンなんだ。だから俺は、真の意味で、ファンを裏切りたくない。"SHINeeのジョンヒョン"で居る時は、ファン一人一人と俺は恋人同士だ。そのスタンスを、俺は変えたくないよ。たとえ作りものでも、"SHINeeのジョンヒョンが他の誰かを好きになる"ことは有り得ない!それに――・・」


ミノ「??」




ジョンヒョン「俺は、自分の歌(声)以外でファンを作る気は、ないよん」




ジョンヒョンの間の抜けた語尾に、ミノははぁ、と溜め息をはいた。

けどそれは、安堵したような溜め息だった。



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