EXO2

□EXOに告白されたら…@
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EXOに告白されたら…@チャニョル




私がバーのカウンターに座っていたら、横に座っていた人が、じーっと、こっちを見ていた。




「・・・・え、あ、あの・・・なにか?」



あんまりこっちを見ているので、恐くなってこっちから話しかけてしまったよ‥。




チャニョル「あっ・・あっ・・・そ、そうですよねっオレっ見つめ過ぎでしたよねっ!ι」



顔を見ると、まだ幼いような若い人で、びっくりした。


視線を感じている時は顔を上げたりしなかったので、

ぜったい振り向いたらおっさんがこっち見てるのかと思ってた・・・。



それが、意外と・・

っていうか、かなり・・・イケメンでびっくりする・・・。



こう言っては何だが、ここのバー、かなりの年配者向けのバーだと思う。

どこぞの社長さんみたいな人と、それの連れ・・とか、ゴルフの接待の帰りみたいな人とか…。その辺のサラリーマンもいないような高級なムード漂うバーに、

白い薄手のシャツをジャケット代わりに、ピンク色のTシャツを着てるような若者がいるなんて、なんだかここだけ異質な空気だ。



「あの・・・・おひとり・・・ですか?」


チャニョル「あっあのっ、飲みたいなーと思ってお店を探してたんですけど…っ、たま・・たまっ!あなたが・・・ここに入るのが見えて・・それで・・っ」



なるほど。

私のあとをついて来たから、こんな場違いなバーに足を踏み入れちゃったってわけね。





「すいませーん!この人と同じものを!」



チャニョル「えっ?」



バーテンダーさんを呼び止めると、彼の目の前に置かれていたエメラルドグリーンのカクテルを指さして同じものを注文する。



「この人にも、何か出してあげてよ」


チャニョル「まってっ・・!そんなつもりじゃ・・っ」




慌てて止める彼の意見も聞かずに、私はメニュー表を店員に突き返す。



「いいのよ、お姉ちゃんなんだから!」



そう言って手を振ったバーテンと、私を、交互に見つめながら、大きな目を開いてびっくりした顔をする男の子。



「お姉ちゃんのお店なの、ここ。気にしないで。おすすめを勝手に持ってくると思うから」


チャニョル「えっえっ・・・??」


「だって、私についてきてこんなとこに来ちゃったんだったら、連れてきちゃった私にも責任はあるでしょ?」


チャニョル「Σいやっ!ないですよっ!ι」



「フフッ・・やさしーね」


わたしはふんわり笑う。


男の子は、私に対してずぅっと笑顔だった。その笑顔が、私の気分を良くしてくれてるような気がする。きっとこれは、アルコールのせいじゃない。



「ねぇ、名前、なんていうの?」


コトリと、テーブルの上に置かれた、エメラルド色のカクテル。


私はそれをそっと持ち上げて彼の方を向いた。



「乾杯しましょ?2人の出会いに?」



そう言ってグラスを少し上に掲げると、男の子はグラスを持ち上げながら、照れたようにはにかんで笑った。




チャニョル「チャニョルです。俺の名前。本当は・・・・オレが言いたかったんですけど・・・・」


「え?」



チャニョル「あなたに惚れて、声をかけようとしてたのはオレの方だったんです」


男の子はグラスを持ち上げて、コツン、とグラスをくっつけた。






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