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□鈴蘭 tragedy
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この街はしばらくの間、平穏過ぎたのかもしれない。
11.tragedy
いつものように私はファミレスでバイトをしていた。
鈴蘭生はもちろん、鳳仙の坊主の方々。時々武装。
色々な人がこのファミレスの前を通っていくんだから
そりゃもうかなり面白い。
それを観察するのが私の毎日の日課。
今日は誰が通るかなーと思って見ていると、
以外にも顔見知りが通ったのでビックリした。
マサ先輩。と、もう一人は知らない。
二人は歩きながら(時々立ち止まってるけど)知恵の輪をやっていた。
マサ先輩は根本的に知恵の輪というものの解釈を間違っている気がした。
力任せ、実力行使。
どれもマサ先輩らしいけど、それじゃ取れませんって。
金属を相手に無理矢理取ろうなんて、
どんだけ金属を軽視してんのかって話ですよ全く。
マサ先輩が全く知恵の輪を解けない状況の中、
もう一人の方はいとも簡単に解いたり入れたり、自由に操れるようだ。
(面白いなー・・・)
(ちょっとからかってやろ)
マサ先輩に声を掛けようと、
店長の目を盗んで私はファミレスから抜け出した。