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□鈴蘭 天地寿という男。
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「何なんだいきなり!無礼にも程があるぞ!!」


避けきれなくて拳がかすった所から少しだけ、血が出てきた。
その血を拭きながら間合いを取ったけど、あんまり意味はないと思う。


「アンタには消えてもらわねーと困るんすよ、天海先輩。
あいつの弟をやったっていやー、ここの連中は俺に従うもんでね」

「そうか。頭良いな、天地」

でも私、あいにく人望とかないんで、
私の事倒しても誰も従わないと思うけどね。

(しかし、兄貴ってヤツは、本当にメンドくさいモンを残していきやがった)


「だから、少し眠っててもらいてーんすよ」

「え、やだよ俺。」

殴られんの大嫌いだもん。好きなやつなんていねーと思うけど。



「うっせぇ。俺の前では俺がルールだ」


その瞬間にまた、天地の重そうな拳が飛んできた。

正面からなら、避けられる。


(ギリギリだけど、)(なんとか。)



私は、次の瞬間には天地の懐に踏み込んで、




その首元を噛んでやった。
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