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□番外編1
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「福田さん!!?」
「あ?!抱きつくな!!!」
「丁度いい所にっ家来て下さい!」
「はぁ? っておぃ引っ張るな!?」




女の子の救世主




新妻エイジのアシスタントとして働いている福田真太
彼が今
まさに新妻の仕事部屋に形だけのインターホンを押して
いつも通り応答無くともドアを開けて上がり込もうとドアノブに手を触れる前
新妻と同じマンションの天海芽生
職業は同じく漫画家で連載中の少女漫画のPNは天海メイ
福田の1つ下の天海が福田に抱きついてきた

何処から出てきたんだと思うよりも
恋人でも無いのに急に抱きつくなと慌てて天海を引き離そうと福田だったが
天海は福田を無視して彼の腕に場所を変えたが
福田の片腕に抱きついたまま自分の部屋へ福田を引っ張っていった


「はぁーなんなんだよ」
「こっちです福田さん!」
「あーおい人の話聞けよ天海」


天海は時々強引に
1人で暴走する事は知っていた福田だったが
こうも無理矢理1人暮らしの部屋に男を連れ込み危ないと思いつつも
何かあったのだと察し
片腕に押し付けられた天海の胸を気にしながら諦めたようにどうしたか聞けば
助けてけ下さいと足早に
上目遣いで急かされれば福田も黙るしかない

そして直ぐに廊下の突き当たり
天海が仕事場として使っている部屋のドアが開くと
福田は初めて見る少女漫画家天海メイのアシスタントの面々に驚きながらも
挨拶も無く
こちらのアシスタント一同
部屋の一ヶ所に集まり
天海に腕を抱きつかれた福田に
助けてやらお願いやら早くして

暴走気味に福田の背に回り込んだ


「はぁ?なんなんだ?!」
「福田さん一発でお願いします!」
「はいコレ グチャってグロイのは駄目よ!」
「早くなんとかしてー!!」


天海の横にきたアシスタント
きっと福田よりも年上なアシスタント達に彼が渡されたのは可愛らしい
ハエ叩きか?と疑う見た目の叩き棒に
吹き付けた場所を泡で固めるタイプのお高い殺虫剤

その2つを福田に渡したアシスタントは福田に健闘を祈って部屋から逃げ出した
天海はまだ福田の背に
今度は服をガッチリ掴みあの棚の後ろに居ると怖々と指差した

もう何を言われなくても
自分は虫退治に駆り出されたのだと悟った福田
ここでため息を吐いたら天海が何を言うかわからないので我慢し
指差された先の棚をとりあえず動かそうと前に進んだ
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