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□鈴蘭 兄貴の弟子
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「・・・クロサー、きさん今、何ば言ったと?」
02.兄貴の弟子
「―しっかし、天海。お前全然航さんに似てねーな」
それは果たしてどういう意味なのだろうか。
兄貴は美人だったから、私が不細工だと言いたい訳ですか。
何気に失礼なことを言ってのけるのは、「コメ」こと米崎先輩。
「そーっすか?目元とか似てるって言われますけど。」
「そーなのか?ちょっとサングラスはずしてみろよ」
ソファから少し身を乗り出して、顔に似合わない好奇心の旺盛さを丸出しにしている岩城先輩。
米崎先輩も、「はずさねぇと分かんねぇしな。」と岩城先輩に賛同。
「えー」と反抗してみても2対1では分が悪く、
結局外さざるを得なくなってしまった。
(外したところで、支障は無いけど。)
サングラスを外した途端、目の前…むしろ視界全体がクリアになった。
米崎先輩と岩城先輩って結構肌の色白いんだ。新発見。
「・・・似てるっすかね?」
「すげぇ似てんじゃねーか!」
「おー!かなり似てるな!」
(特にその、長い睫毛と二重の瞼は瓜二つだ。)