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□せきらら
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ちょっと船長。何ですかその刀。あ、刀はいつも持ってたか。じゃなくてですね、能力を使うときにメスの役割を果たす刀が、人殺しの刀に見えるんですが。人を助けるときに使うメスが人殺しのメスになるって、どんなんですか。あ、能力でも殺したりしてるか。じゃなくてですね、船長は私を殺すんですか。あ、殺しはしないんですか。じゃあ、今の状況はどういうこと何ですかね？私、今、正座してますからね。そしてキャプテンは椅子に座って私を見下ろしてる。うん、説教されるときと同じ感じ。でも、何かちょっと違うような。え？何がって、雰囲気？あ、知ってました？"ふいんき"じゃなくて、"ふんいき"なんですよ。あ、知ってましたかごめんなさい。えーと、で？私はどうすれば良いですか。何か俺に隠してるだろ？かかかかかか隠し事なんて、恐れ多きゅ、げふっげふっ！恐れ多くてできませんよー。いや、今のは動揺してとかじゃないですからねマジで。え、ちょっ、殺しはしないって言ったじゃないですか！刀を鞘から少し見せないで下さい！てか、そんな長い刀どうやって鞘から取り出してるんですか？手の長さ足りなくね？あ、ちょっと刀が長すぎて鞘から取り出せない船長を想像したら、ぷぷ。あ、ごめんなさい。本当、調子に乗ってました。えっと、取りあえず隠し事なんて、本当にしてないんです。私、生まれてこのかた、隠すほどの出来事起こってませんからね。え？あるはずだって？んー、ちょっと待ってくださいね。え？アレ、もしかしてあれですかね。あははは、んなバカな。うん、ないない。アレはない。えー！言えません。ちょ、刀で突っつかないで下さい！鞘におさまってても痛いんですからね！いでで、わかりました！話します！話しますから！
せきらら
「好きです、船長が。隠しててすいません」
「最初から正直に言えばいいんだよ」
「いや、でもですよ？これは隠してて良いのでは。じゃないと、私失恋のショックで死んじゃいます。船長から"俺は嫌い"なんて言葉聞きたくないです」
「安心しろ。そんな言葉じゃねーよ」
「じゃあ、何ですか。"大嫌い"ですか。あ、やべ。想像したら涙が出てきた」
「バカだな、お前」
つまり、好きってこと
09.08.01