小説(短編)
□帝王と花嫁
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僕は、付き合ったのも、キスも、それ以上も…///(赤面)
全部、ぜーんぶ猛くんしか知らないけど…。
猛くんには、僕の前にも当然…彼女がいたわけで…。
その彼女の名前だったから…。
本人かもしれないし、そうじゃ無いかもしれないし…。
ねぇ…猛くん…。
僕のどこが良かったの?
どうして、僕と結婚してくれたの?
不安で不安でたまらないよ…。
―――それから、数日後。
瀬那は、大和の忘れ物を持ってアメフトの試合会場へと急ぐ。
ポンッ
突然、肩を叩かれて振り向くと見覚えのない、ストレートのロングヘアーが良く似合っている、綺麗な女の人が立っていた。
「大和猛選手の奥様ですよね?」
「はい…。あのぅ」
あなたは?と、問い掛けようとした言葉は、その女の人のトンでもない台詞に遮られた。