テニプリ×東京ミュウミュウ

□Cカフェミュウミュウ
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氷帝学園テニス部の部室。
そこでは赤い髪のオカッパ少年が机の上で項垂れていた。


「今日も疲れたぜー」


そんな少年に青い髪をした丸眼鏡が印象的な少年が近づく。


「なあ岳人。項垂れてるところ悪いんやけど跡部知らん?」

「さあ、もう帰ったんじゃねえ?最近家の用事で色々忙しいみたいだしよ」

「ふうん、最近疲れてるみたいやったからイイ所連れてこうと思ったんにな」



その言葉に向日がピクリと反応する。



「イイ所って何処だよ侑士!」

「あんな、最近繁盛してきたカフェなんやけどカフェミュウミュウ言うてな、ここで働いている子がまた可w

「行きてえ!!」

……最後まで言わせてえな」



性急な向日に、忍足は苦笑する。
向日はもう既に頭の仲がスイーツでいっぱいだった。



「カフェかあ。最近甘いもん食べてないしなあ」

「ガッくんは色気より食い気やな」

「ようし、早速行ってみようぜ」



カフェという単語に釣られてか、珍しく目を覚ましているジローが二人の所までやって来た。



「俺も行くー、甘い物食べる!」

「そっか、本当は跡部を一度連れてきたかったんやけど……このメンバーで行くか」



そこで忍足は後ろに振り返って、そこでちょうど部活の練習着から制服に着替え終えた日吉に向かって声をかける。


「日吉も行かん?」

「いえ、遠慮しておきます」


即断られてしまい、忍足は肩を竦める。


「つれないやっちゃ。…よし岳人、ジロー、三人で行くで」

「「おー!」」



元気よくはしゃぐ先輩方を尻目に、日吉ははあ、と溜め息をついた。
部活の後だというのに随分元気なものだ。


カフェミュウミュウの噂なら日吉も耳にしていた。
最近流行っているらしく、そこのスイーツは美味しくてしかもお手頃な値段で学生に優しい。
しかし、それだけでなくて注目されているのはそこで働く従業員だ。
メイド服に近い衣装を着た、可愛い女の子たちが働いている。
それぞれ個性も豊かで元気系、大人しめ系、お嬢様系、年下無邪気系、平凡系。
それぞれの好みにあった女の子目当てに行く人も多い。
ちなみにそれぞれにファンクラブがあるとかないとか。
さらに、そこのオーナーは男で美形ときた。
それ目当てで訪れる女性客も多い。


日吉はそれを向日が知っているのかと疑問に思う。
あの人はメイド服とかに興味がないだろうし、恐らくスイーツしか頭に入ってないだろう。


……まあ、自分には関係のない所だ。


そう思い、日吉はラケットバックを手にすると部室を後にした。




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