長編
□scene.11
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「ありがとう。俺もジェジュンが大好きだよ」
柔らかな声のトーンを変えることなく、親友として当然といった感のユノの返事だが、ジェジュンは素直に嬉しかった。
顔が火照るのを感じながら、ジェジュンが「ユノ、味見て」と、スプーンのスープを口元に差し出す。
刺激的でどこか懐かしい味に、ユノは「美味い!」と、大きく頷いて親指を立ててみせる。
二人が笑顔で向かい合ったその時、眠そうに目を擦りながらジュンスが部屋から出て来た。
「おふぁようございますぅ…兄さんたち」
「おはよう、ジュンス」
「わぁ、いい匂いですね〜」
「おはようジュンス。ジェジュンのチゲ、絶品だぞ」
「ジェジュンヒョンが作ってくれたですか?久しぶりでっす、嬉しいでっすッ」
さっきまで眠そうだった目をまん丸くして、ジュンスが嬉しそうに二人に近づいて来ては「あじみッ、あじみッ」と、料理をねだる。
「ダメッ、ジュンス、先に顔洗って来いッ」
「え〜ぇ?…ちょとだけ…」
「…も、しょうがないなぁ」
甘えた声で粘るジュンスに、ジェジュンはしぶしぶ、その口にスープを運んでやる。
「おいしッ、おいしッ」
チゲを指差して、愛らしい満面の笑みを見せるジュンス。