ダンスレッスン場
「いいなぁこの曲…ねっユノは?どう思う?…」
「…う、ん。いいんじゃないか?」
ジェジュンの無邪気な弾んだ声に、ユノが、ほんの少しの戸惑いを見せて答える。
ダンスがあまり得意ではない二人の先輩は、1週間という厳しいスケジュールの振付をユノに任せるつもりなのだろう。
デビューをきっかけにバイトは辞めてたが厳しい時間との闘いの中、ユノは振付の完成に向けて余念がない。
リピートのままのCDデッキ。
鏡の前で何度もステップを繰り出しているユノの姿に、振り真似しながらジェジュンはひたすら「ユノ、カッコいい…」と見惚れていた。
「ちょっと休憩しよッ」と、落とされる電源。
荒い息のまま流れる汗をタオルで拭い、壁に背中を預けて座り込んだユノに、飲みかけのペットボトルを差し出す。
「お、サンキュ」と軽く受取り喉を上下させる横顔を、ジェジュンはじっと見つめる。
――…ユノと間接キスだ…ッ
ニコニコ顔に拍車がかかりながら、返されたペットボトルにジェジュンが唇を付けようとした瞬間に「あのさ…」と、横顔を見せたままでユノがぼそりと話し始めた。
「こないだのこと、ごめんな?」
「…?え?」