「お〜い、キム・ジェジュ〜ン」
「あ…行かなくちゃ。ありがと!ジュンス」
「は〜い!頑張りまっしょ〜!」
力付けられるその声に背中を押され笑顔を濃くした。
呼ばれた先には、ヒチョル、カンイン、そしてユノ。
いつもなら笑顔で迎えてくれるユノなのに、鏡に自身の姿を映していてジェジュンに一瞥もくれない。
そんな彼の態度に少々傷つきながらメンバーが揃ったところで、
「今度、キミたちフォーシーズン(ユニット名)が、バックダンサーでデビューする。振付けもある程度作って、先生に見てもらうことになるから」
渡されたテスト版CDには、デビュー2年目にして人気絶頂の女性歌手の名が記されていた。
『わぁっ!』とCDを中心に4人の頭が一斉に群がる。
「すげーっ!」「やったぁ!」
この喜びを分かち合いたいジェジュンが興奮で上気した笑顔を向ける先、ユノの少し強張った笑みと絡まる。
それだけのことでも、ジェジュンは十分満足できた。
「じゃ、3週間後にPV撮影だから、1週間で振りを作っておけよ?残りでフォーメーション完成させるから」
「はいッ!ありがとうございました!」