一瞬、何のことか分からず、小さく首を傾げるジェジュンに、ユノは向き直って続ける。
「……ジェジュン、言っただろ?…俺が彼女と別れてくれて嬉しかった、って…」
ジェジュンは、突然背に冷や水を掛けられたように萎縮して小さな声を返す。
「あ…ッ、…う、うん…」
もちろん、忘れていたわけではない。
グループデビューの、たとえそれがバックダンサーであっても、その大事に浮かれて、なし崩しに流してしまえたらいい、と、秘かにジェジュンは願っていた。
「俺さ、彼女とのこと吹っ切れたつもりでいたんだ…」
「…うん」
「でも、ジェジュンに言われて、やっぱまだ思い切れてなかったんだって、気付いた…」
「そ、なんだ…」
「だから、ちょっと辛くて、冷たい態度取っちゃって、悪かったよ。ごめんな?」
「…いや…、こっちこそ、ごめんね…」
「でも、さ、もう完全に吹っ切れたから大丈夫ッ、ジェジュンを応援するよ!」
「…え?」