ジェジュンが大急ぎで服を脱ぎ「ユノ、入るよ〜」と風呂場に入って来た時には、左手をビニール袋で覆われたユノは浴槽で湯に浸かっていた。
「おう」と振り向いたユノは、裸のジェジュンに釘付けになる。
――コイツ、こんなに白い肌なんだ…。
日に当たったことがないのかと思えるほど、透けるように白いジェジュンの肌。
同性でありながら、どこかなまめかしく、ユノは慌てて視線を逸らせ、ゴクっと息を飲み込んだ。
「ユノ、頭こっち向けて」
ジェジュンはシャンプーを注いだ手の平を泡立て、バスタブの縁に頭を預けたユノの頭髪に滑り込ませる。
「おぉ〜気持ちいい…」
頭皮を撫でるジェジュンの指先の感触が心地よく、ユノは湯船の中で目を閉じた。
「ユノって、顔も小さいけど、頭も小さいよね〜…」
おかげで楽しいシャンプータイムがあっという間に終わってしまいそうで、どこか不満げに聞こえるジェジュンの声にユノはふき出した。
「顔が小さいのに、頭が大きかったら、かなり怖いぞ?ド●えもんか?」
ジェジュンは一緒になって笑い転げながら、シャワーでその小さな頭の泡を落とす。
シャワーと共に水面に落ちた小さな泡が、混じり合い溶けていく様子を眺めながらユノが問う。
「そうだ、さっきさ、ジェジュン、俺の血飲んじゃった?」
「あ?…うん。ほんの少しだけど…」
――そうだ。ユノの血飲んだんだ…。オレの中に…ユノの血が混じって溶けてる…――
少ししょっぱいユノの血の味を思い出してはまだ湯に浸かってないはずのジェジュンの肌がみるみる紅潮していく。
そんな様子を知ることもないユノは呑気な声で
「俺の血液型A型なんだけど、ジェジュンO型だろ?…大丈夫かなぁ?」
いらぬ心配にジェジュンのロマンティックな想像が弾き飛ばされ、気が抜ける。