雫石
□第肆話
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『おっはよー!』
前回と所変わって、談話室。
「おはよう、歩美」
『…ふわぁ』
そこには歩美とリナリー、ミコトがいた。
歩美とリナリーが挨拶している中、ミコトは眠そうに呑気に欠伸をしている。
『二人共、早起きだね!
あたしなんか、つい30分前に起きたばかりよ!?』
『それは君が起きるの遅いだけだよ。
今、7時58分だよ?』
『黙れ』
ミコトは呆れ顔で談話室にある時計を見る。
ガチャッ
そんな時、談話室の扉がひらいた。
「「『『げっ』』」」
入って来たのは神田とラビだった。
神田とラビが嫌な顔をするように、ミコトと歩美も負けじと嫌な顔をする。
「…なぁ、エミリ見てないさ?」
『あれ?僕らに質問なんて、どういう吹きまわし?』
「別に?エミリが消えたから、お前がまた何処かに連れて行ったんかと思ったんさ」
鼻でフンッと鳴らし、目を反らすラビ。
『?エミリなら、今日見掛けたよ?』
「「本当か!?」」
『う、うんι』
歩美の言葉に神田とラビは反応し、歩美は二人の余りの迫力に驚く。
「何処でさ!?」
『こ、此処に来る途中だったから…20分くらい前だけど、誰かと一緒にいたよ?男だったけど、男に興味ないウチは天パくらいしか目に入んなかった。』
「天パ…」
それを聞いたラビは顔を青くした。
歩美の『天パ』と言うのが、彼方が言っていた『ティキ』と同じ髪型(容姿)だからだ。
「ゆ、ユウ…」
「…可能性は増えたな」
眉間のシワを増やす神田に疑問に思う歩美。
――ガチャッ
そんな時、扉が開いた。
†