ひたむきヒロイン

□第参話
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『ふわぁ…』



キリクとアレンが入団してから一日が経った。



『……なんだ…まだ4時か…』




キリクは所持していた時計を手をにとり、時間を見てはまた布団に潜った。



『…ムゥ…』




それでも二度寝は無理なのか唸り、そして起き上がった。




『確か…修錬場があるって言ってたっけ…』




キリクは昨日、リナリーに案内された事を思いだし、起き上がると上着を着て部屋を出た。















『…確かこっちだっけ』




キリクはなんとなくで廊下を歩いた。




『ん?』




すると、教団の外に出て行く人影を見つけた。




『あれは…』




キリクは誰なのか気づいたのか、その人影に着いていく事にした。
















ガサガサ




その人影の男はだんだんと森のような中に入っていく。


キリクは足音、気配を消し、その男の後を気づかれないように着いて行った。




『(何するんだアイツ…)』



そう思っていると、男は上着を脱ぎ、刀を構えた。


そして目隠しをし、何やら修錬を始めた。





『(パッツン何する気だ?)』




もうこの時点でわかるだろうが、修錬をしているのはパッツン男児神田だった。

神田は目隠しをしたあと、刀を振り回し始めた。


周りには木があたる程近いのに、神田は木にあてずにやっていた。




『(まぁ、凄いっちゃ凄いな…)』




キリクはその光景を見て、ほぅっと少しみとれた。




『(…………そうだ(黒笑)』



そこで、キリクはある事を思いついた。



『本当に強いか確かめてやる』




キリクは妖しい笑みを浮かべながら、すぐさま実行した。















「………」



神田はこれから何が起こるのか知らず、刀で鍛えていた。




スゥッ




「(!?近くに何かいるな…)」



神田は何かに気づいたのか、動くのを止めた。

そして目隠しをしていた布をとり、辺りを見渡した。



『意外に鋭いんだな』



「!っ誰だ!!」




神田は後ろから聞こえたので、後ろを振り向いたが、誰もいなかった。




『違う違う、こっちだ』




「なっ!」



次は前から聞こえ、前を向いたか、やはり誰もいない…




『ぁー…実は鋭くなかったりする?反応遅いぜ?』



「チッ」



神田は一度、目をつむった。




『あれ?どうした…の!?』




ガッ



キリクは挑発しようとして、笑いながら言ったが、いつの間にか左に手があった。




「気配…消せれて無かったみてぇだな…」



『なっ!』




ドンッ





神田はキリクの首を捕らえ、木に叩きつけた。












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