神に近い者
□第一話
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出会いは突然だった
私は両親に捨てられて、行く宛てもなく
ただフラフラと…
歩いていただけだった。
何も食べれない
何も出来ない
体力すらない
そんな時にあの人に出会った。
「大丈夫ですか?」
頼んでもないのに手を差し伸べてきた。
『……誰?』
目が霞んで見えなかった。
『神…様?』
その人は優しい声だった。だから神様だと思ってしまった。
「いえ、でも神に近づいて来てると思いますよ?」
あの人はその時ふふふっと笑った。
「神父をさせて頂いています。」
彼は神父をしていると言った。
「どうです?私の所に来ませんか?」
その優しい言葉に私は甘えてしまった。
それが出会いだった。
†