永遠の自由落下
□仮面
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真夜中。雲が月を隠し、夜の闇は一層黒々と梢を覆う。
その中を、VARIAの根城を取り巻く鬱蒼とした森の中を、駆けていく姿が一つ。
銀の長髪。剥き身の剣。鋭いまなざし。
彼こそがVARIA独立暗殺部隊次席、スペルビ・スクアーロである。
つい先ほどジャポーネから帰国し、大急ぎで本邸へ向かうところだった。
ボスの機嫌がいつにもまして絶不調でけが人が続出し、さらに脱隊者が後を絶たず、簡単な任務すら人員不足が原因で遂行できない・・・。
というルッスーリアからの当てつけがましい連絡があったのだ。