桜狂乱舞<編集用>
□第弐夜
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あれから18年後…
「…今日は、天気が良いわね。。」
「脱走しようなんて考えないで下さいね?黒晶姫様…。」
黒晶姫と言う名前を母から与えられ、18歳になった彼女の横にいるのは、母、羽衣狐の百鬼夜行に居る、しょうけら。
「…別にいいじゃない。私の相手になる妖怪が、ここ、京にいると思って?」
「“紅桜姫”という妖怪がいるそうじゃないですか。。」
「(それ、あたしなんだけどね。)大丈夫よ。彼女とは友達だから。」(ニコッ)
「ッ!?どういうこt「姫様。羽衣狐様がお呼びです。」
大天狗殿」
なんとも良いタイミングで現れた大天狗。
「そう…、分かったわ。」
彼女はそう言うとサッサと姿を消した。
「…大天狗殿。。」
「分かっている。先程の姫様の言葉、、羽衣狐様にご報告せねばならん…。」
娘を溺愛する羽衣狐に報告する為に、姫より速く着こうと彼等は駆け出した。。
―数分後―
「…母上。黒晶です。」
「おぉ…入りなさい。」
スッと豊臣の姫らしく綺麗に部屋に入る黒晶姫。
彼女は、そのままの足取りで自分の母である羽衣狐の前に座る。
「…して、何の御用ですか?」
「そう畏まるな、今日は2つ…話があってのぅ…。」
そう言うと自分の腹を愛おしそうに撫でる羽衣狐。
「1つ目は、妾に子が出来たことじゃ。」
「っ本当ですか!?母上!!」
一瞬、素が出そうになったシルクであるが押しとどまって、嬉しそうに笑う。
(本当はあんまり嬉しくない。)By.シルク
「ククッ…興奮し過ぎじゃ。
其処まで喜んでくれて母も嬉しいぞ。」
「兄弟…ですか…。。」
うっとりと目を細め、年相応の笑みを浮かべる黒晶姫。
(演技だけどね。)By.シルク
「話の1つはそれじゃ。
…もう1つ、しょうけらと大天狗に聞いたのじゃが…“紅桜姫”と友…と言うのは嘘じゃな。」
ギラリと目を鋭くする羽衣狐。
「…。」
「無言は肯定と受け取るぞ?
…本当は、お主が…“黒晶姫”が“紅桜姫”なのじゃろう?」
その言葉に周りの幹部達は息を呑み、黒晶姫の次の言葉を待つ。
「…やはり母上にはバレましたか…。‥そう、私が“紅桜姫”です。」
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